プロアスリートの大会前後のコメントから
「心理スキル」の活用の仕方を学ぶ
今回は、大会3日目が終わり、首位タイの河本結選手を考察してみます。
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「今年はずっと、どうやってもうまくいかない。ミヤギテレビ杯の後、ハラをくくって、たとえQTへ行っても、それまでやるべきことをすべて行う、と決めました。たとえ、小さなことでも積み重ねれば力になるはずです」と話す。そのひとつが、前夜の準備。「コースメモを見ながら、翌日のイメージをつくる。時間にすると、10分程度かもしれません。でも、調子が良かった時は、こういう準備をしていた。それがうまくいかなくなってから、やってはいない。今の立場になってダメなら仕方がありませんけど、やらずに後悔はしたくないでしょう」と続けた。
2022.10.21 LPGA ツアーニュース 首位・河本結『プロとして当然のことができた』より
「翌日のイメージをつくる」
これは、「メンタルリハーサル」である。
メンタルリハーサルとは、試合で起こりうる状況を頭の中で事前に想定することにより、実際の試合展開の中で何が起きても心の安定を保つ、心理スキルである。
河本結選手の素晴らしいところは
「調子が良かった時は、こういう準備をしていた」
そこに気づけたところである。
調子が良かった時に、何をしていたのか?
調子が悪い時に、何をしているのか?
普段からこういった記録していなければ、比較することができず、そこに気づくことはできない。
メンタルトレーニングは、「いかに自分に興味をもって自分のデータを記録していくか」である。
闇雲にプレーする選手が、戻る位置を見失って、4日間を、時には1シーズンを棒に振ることは稀ではない。
4日間競技の中で、「いかに早く自己修正して、自分の軸に戻っていくか」それが、毎試合ツアープロに求められる過酷な課題である。
この孤独な課題に謙虚に取り組むからこそ、スポンサードされる選手なのだろう。
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